建築にまつわるエトセトラ

蛙(かわず)の見る空

リブ建築設計事務所 主宰山本一晃のブログです。

23回目 身近にいるいる困った人々

■H25年10月16日

23回目 身近にいるいる困った人々
      ~口うるさい老人になるため
の第一歩~

 何度も繰り返して言いますが、私が生きて行く上で望むのは「ストレスのない社会」と「栄養のある野菜」だけです。前者の方は自分だけでは如何ともしがたいのですが、何とかしたいと日々ジタバタしております。

<駅で見かける困った人達>
 
マナーの悪い人々は数多く見かけますが、まず私のターゲットになるのは、「傘の持ち方を知らない人々」
 ほら、目の前の男性が先端を後ろに傘をわしづかみにして、しかも元気よくその手を振りながら歩いています。階段なんかだと後ろを子供が歩くとちょうど目を刺しそうな高さです。「しゃあないなあ」と思いながら、後ろに忍び寄って、弁当の入っている手提げカバンを少しポンと傘に当てる!それでやっと本人は「まずい!」と思うみたいです。すかさず「こら!何するんや!おまえ傘の持ち方もわからんのか!」と声を荒げると、たいていの人は狼狽いたします。それまでおそらくそんなことを意識したことがなかったのでしょうね。恐縮して謝りはります。たぶんこれ以降は気を付けると思います。よかったね!
 その他
「空き缶を電車の中に置いていく奴」「禁煙スペースでタバコを吸う奴」等を見かけたら、怒鳴りつけましょう!(怖そうなおじさんは除いて・・)若者の場合、たいていスゴスゴと従います。今まで逆ギレされたことはありません。多分そんな注意を受けたことが無いのだと思います。そういう表情をしますから!
 最近困るのはスマホを操作しながら歩いている人ですね。前を見て無いので危なくて仕方がない。階段なんかで転ぶと他人も巻き込まれそう・・でも正面からわざとぶつかると、危ないし、スマホを落して壊しちゃうとかわいそうだし・・・現在うまい成敗方法を検討中です・・・・

<困った自転車ライダー達>
 生活道路は歩道のない対向二車線道路が多いですよね。この巾では自転車+すれ違う2台の車は納まりません。ゆえに自転車は左側を一列で走行してもらわないと困る。対向車が来る状態では自転車を追い越せないので、自転車のスピードでついていって脇をすりぬけて追い越す、という方法になります。なので自転車が右側通行したり、二列で走行していると対処のし様がない!私たちが小学生の時は「左側を一列に走れ!」というのを徹底されましたが、最近の小中学生は学校でこの教育を受けているとは思えません。ひどい状況です!なるべく通学時の自転車は避けるのですが、それだけでは無理。目に余る場合は、仕方無く怒鳴りつけます。小学生の場合この時の反応が面白い。要領の好い子はささっと逃げます。責任感のある子が残って済まなさそうに説教を聞きます。多分後者の子の方が偉くなるよね!きっと。
 それにしても自転車問題は今の日本における悪弊の縮図の様!現在自転車は歩道を走るべきか、車道を走るべきか警察が検討中だと聞きました。そんなものはどう考えても現場で判断すべきでしょう!交通量の多い生活道路で歩道があればそちらが安全かも知れないが、歩道は通学中の小学生であふれているかもしれない。そうでなくても、切り下げ部分(車が横断で切るように歩道を切り込んでる部分)がいっぱいあって、自転車では走りにくい歩道というのもいっぱい有る。だからどうするのが一番自分と歩行者と自動車にとって危なくないかその場で判断するのが一番良いのは当たり前でしょ!それを判断できるようにするのが
「教育」の役目ですわ。「教育」が機能してるのであれば、自転車の問題の95%くらいは解決すると思う。残りの5%くらいは例えば「自転車道」を作らないと解決できない場所もあるかも知れませんが。
 とにかく
「人に迷惑をかける人間」を規制するために「好い人間が好い事をすることも妨げる」規制が多すぎますよね。例えば個人情報保護法とか「PL法」とか。

<困った大企業の受付センター>
 「
LIXIL(リクシル)」に「住宅用玄関引き戸」のカタログを請求しました。LIXILはトステム(サッシュメーカー)とかINAX(タイルやキッチンのメーカー)等の合体したグループですが、カタログについては、グループで受付をひとつにまとめています。結果、受付対応するのは、専門知識の無いお嬢さん。電話で話しながら、ちゃんと通じるか不安だったので、どういうカタログがあるか全部読み上げてもらった上で注文しました。送られてきたのは「勝手口用引き戸」のカタログでした・・・はあ
 以前のように営業所とか、ショールームで受付してくれたらこういう間違いは絶対おこらなかったでしょうに。このメーカーについては以前キッチンを採用した時にも、設計で打合せした事が現場に伝わって無くてお客さんに迷惑をかけたことがあったので、もうこりごりです。とにかく
「経費節減」「効率化」が多くの弊害を生んでるのですが、それをセンサーできる機能に欠けてるのでしょうね。業績さえ順調であれば、現場で起こっている事は関係ないのかも知れません。
 
「パナソニック」も同様です。こちらはさらに効率化を図っていて、あらゆる問い合わせは全て同じ受付電話番号です。つまり「冷蔵庫」や「髭そり器」と「建材」「キッチン」がいっしょ。電話は音声認識になっていて、キッチンの問い合わせをしようと思うと電話口で「キッチン!」と叫ばないといけません。その認識精度が悪くて(私の発音が悪いのかもしれませんが)何度も叫ばないといけない。やっとつながったときには腹が立ってるので、ほとんどけんか腰の打ち合せになってしまいます。以前はこちらから連絡しなくてもセールスウーマン(優秀な女性が多かったです)が製品情報を持ってきてくれました。こちらもそれに答えて商品に対するニーズをお知らせしました。いまでもこうした対応をしてくれる住宅設備メーカーは知る限りではヤマハさんだけです。分野は違いますがトヨタさんなんかも携帯電話で(休みの日でも)営業マンが応対してくれるのには感心致します。(あえて会社名を伏せずに書きました。少しでもよい方向に向いてくれれば良いと願います)

<困ったお年寄り達>
 最近お年寄りにも悩まされています。とにかく人の言ってることを理解しようとしない。いくら理屈を説明しても次の会合では話はもとに戻ってしまう!これが世間話の場合は許せるが、仕事や大事な物事の決定の場合はとっても困る!具体的な話は差し障りがあるのでやめとこ・・・
 自分は若者には理解のある年寄りになろう!というより大事な事は若者にまかしちゃおう!でも礼儀をはずした奴は口うるさく叱ろう!と思う。

<イマジネーションを認めない社会>
 昔からサッカーの世界では「イマジネーション」という言葉をよく使います。味方と敵がどう動こうとしているか想像力を働かせてプレーしなさいということですね。
 殺人事件や暴力事件を見聞きすると「イマジネーションの欠如」を感じることは多い。ただその原因は「自分で考えたり工夫してもそれを認めない社会」のほうに多く存在するような気がします。先ほど述べたような自主的な判断を認めない法律、硬直した上下関係、マニュアル化した仕事等々。「考えるだけ無駄」と思ってしまったら、その先は思考停止状態。これは「考える葦」である人間が陥ってはいけない危ない袋小路です。
 「笹子トンネル崩落事故」なんかも検査員に想像力があれば防げたと思います。少しでも建築・土木の知識があれば、あんな重いコンクリート製の天井がボルトでぶらさがっているなんて、考えただけでも恐ろしい。これもマニュアル社会の落とし穴ですね。名前は忘れましたが、とある一流ホテルのマニュアルは「お客様の身になって接客する」という一文しかないとか・・・教育がちゃんとなされていればあとは現場判断でよいということですね。
 
 「困った人々」は「困った社会」より生まれる。・・・が今回の結論でしょうか。でも知らず知らずのうちに人に迷惑かけてることもあるしね。えらそうなことばっか言っててもダメなんですが、「困った人々」は次々に思い浮かびます。困ったものです。きりが無いのでこれくらいで・・・・・